普段重いものを持たないのに、部屋の模様替えをした。普段運動をしないのに、子供の運動会で張り切って競技に出た。このような普段使っていない筋肉を使ったり、運動をすると、翌日もしくは数日後には、大抵筋肉痛に襲われてしまいますよね。ロボットのようにどこかぎこちない動きでしか動けないのは本当につらいものです。筋肉痛が起こらないように、また起こるとしても軽い症状で済ませる為の秘訣をご紹介しましょう。
筋肉の仕組み
筋肉は1本ではなく、沢山の筋繊維の集まりで出来ています。そして数千もの筋線維が束ねられて、筋束(筋肉繊維の束)が出来あがり、それらが集まったものが筋肉といわれるものです。そして、筋肉は、ゴムのような伸縮性を持っており、この伸び縮みで人の身体は動いているのです。筋肉痛って?そんな筋肉におこる筋肉痛は、書いて名のごとく筋肉が痛い状態です。筋肉は縮むときに力を発揮しますので、身体のどこかを動かそうとするときに、アタッ!と痛みがでるわけです。筋肉を動かす時に何かが邪魔をして痛みを起こすのですが、それが、筋肉内にたまった疲労性物質「乳酸」の仕業なのです。
乳酸と筋肉痛
乳酸は、筋肉を使うことで発生しますが、これは筋肉内の酸素不足が原因です。いつもしている動作であれば、筋肉にそこまでの負荷はかからない為、エネルギーもさほど使いません。しかし、普段しない動き、普段より負荷がかかる動きは、筋肉をパワフルに動かす為に、細胞に大量の酸素を送る必要があるのです。そしてその酸素は、血液によって運ばれます。
運動後の筋肉は酸欠
皆さんは無理をした後、どうしていますか?疲れてだるいから、とりあえず寝るという方も多いかもしれません。しかし、普段以上に頑張った筋肉は、身体が冷えても、深部は熱を持ち、大量の乳酸がたまったままの状態です。乳酸は筋線維の間に溜まるので、次に身体を動かそうとすると、残った乳酸が砂のように筋肉内で擦れ、動かす都度痛みを起こすのです。
アイシングとストレッチ
これを回避するには、深部の熱をとった後、乳酸を洗い流してやることが大切です。まず、深部の熱を取るのには、スポーツ選手もやっているアイシングが効果的です。<アイシング法>1.氷のうに氷とお水を入れます。2.筋肉に20分あて、10分冷やすという1セットを2〜3セット繰り返す。氷だけだと、皮膚が凍傷を起こしてしまうので、必ずお水をいれて行いましょう。乳酸を洗い流すには、ストレッチが効果的です。筋肉を縮ませて使った後は、ストレッチで伸ばすことによって、血流をあげ、その流れで乳酸を洗いながしてやるのです。無理をしたときは、筋肉内の熱をとり、乳酸を洗い流すことで、筋肉痛が軽く、また起こりにくい身体にしましょう。