アミロイド肝の治療法はどのようなものなのでしょうか?アミロイド肝というのは、全身性アミロイドーシスの一部の症状です。ですから一般には、全身性アミロイドーシスの治療を行っていきます。
その治療法とは?
アミロイドーシスでもアミロイドーシスAAというものがありますが、この場合には新しいアミロイド生産を抑えていくために、その原因となる関節リウマチなどの基礎的な疾患を治療するのが先になってきます。ここ最近では、末梢血幹細胞移植というものを用いる、大量化学療法の有効性が実証されています。アミロイドは溶けやすい性質をもっており、いったん沈着したアミロイドを除去することは、とても困難を極めます。ただし、ジメチルスルホキシドという薬があるのですが、アミロイドを溶かす可能性が示唆されており、内服薬や皮膚外用塗布として用いられています。
症状が進むと?
黄疸が進むなど、肝不全の進行が見られる場合は、肝臓の移植も勧められています。その他には、まず診断では、組織学的にアミロイド沈着を証明していきます。出血の危険性(だいたい5%くらい)がありますので、肝臓の組織をとって検査する方法は積極的には行われていません。ただし、生検できた場合は、特殊に染色をし、アミロイドの沈着を証明していきます。それから同時には、特異抗体を用いた免疫組織化学染色という方法で、沈着しているアミロイドのタイプを決めていきます。
その治療方法は?
この場合の治療方法は、やはり同じく全身アミロイドーシスの一つの症状なので、一般的には全身アミロイドーシスとしての治療を行っていきます。ここでも末梢血管細胞移植という方法を用いた、化学療法が有効であるとされています。また、今まではそれぞれの症状に対しての対処療法が主でしたが、ここ近年ではアミロイドーシスの種類によって、根本的な治療が発展してきています。例えば、FAPというものに対する肝臓移植やタファミジスなどの投与、ALアミロイドーシスに対して、自己末梢血幹細胞移植を並行させた大量化学療法や新規化学療法薬などの最新治療も行われています。
その他の治療方法とは?
これ以外の治療法としては、アミロイドーシス根本の原因だけではなく、疾患の治療自体を治療することがとても大切になってきます。これにより、患者の生活の質や寿命を確実なものにしていくのです。もちろんこれによって、日常生活が通常通りに行えるようになっていくのです。ただ、この普段の生活に疲労や息切れがでるようになってくると、休息をとるということが必要不可欠になってきます。とにかく、医師の話を超えるような活動は控えるようにしていきます。腎臓や心臓の支持療法には、医師が処方した通りに尿の排出を促す利尿剤を飲んだり、食事の塩分の量を制限したり、弾性ストッキングを着るなど。また、腫脹を軽くするために足を上にあげたりすることが必要となることもあります。消化器官については、薬物治療が下痢や便秘の治療となります。