すでに歯肉炎にかかっていた人が合併症を発症すると、
この急性壊死性潰瘍性歯肉炎になります。
この急性壊死潰瘍性歯肉炎ですが、
口の中全体に起こる「広範囲型」と数歯に起こる「限局型」に分かれます。
従来は、ワンサン潰瘍性歯肉炎または口内炎とも言われていました。
急に発生し、歯肉の壊死、潰瘍ができる、偽膜の形成、疼痛、
または強い口臭などが特徴となります。
これがきっかけで、
急性壊死性潰瘍性歯肉炎・歯周炎といわれるようになったということです。
急性壊死性潰瘍性歯肉炎の原因は何?
急性壊死性潰瘍性歯肉炎の原因ですが、
残念なことに原因がよくわかっていません。
プラークやストレス、喫煙、栄養障害などいろいろ考えられています。
この急性壊死性潰瘍性歯肉炎の症状はとにかく急激に始まります。
急に歯と歯の間の歯肉(歯間乳頭)に痛みが出ます。
それから赤く腫れてきて、一日から二日で歯間乳頭が壊死、
つまり破壊されて死んでしまい、潰瘍ができてきます。
潰瘍の部分は、白血球・赤血球・フィブリン・
壊死組織片・細菌魂などからできる灰白色の偽膜で覆われてきます。
また歯ブラシが当たるだけでも痛みが出てきます。
それはこの灰白色の偽膜で覆われた潰瘍部が剥がれやすく取れてしまうと、
潰瘍部が露出してしまい、そのため痛みもでるし、血も出ます。
普通、歯間乳頭と歯の縁の歯茎に病変は限られます。
歯間乳頭の先が丸く陥没するので、歯と歯に隙間ができます。
症状が軽い場合はだいたい4日から5日で治ります。
しかし、重症化すると歯槽粘膜、扁桃などの周りの組織に広がっていきます。
そして発熱がはじまり、頭痛や倦怠感、
所属リンパ節の腫脹などが表れてくることもあります。
では治療方法はどうなの?
急性壊死性潰瘍性歯肉炎や歯周炎の治療方法ですが、
洗口剤やうがいで、まず口の中を清潔に保ってください。
できれば、食事が済んだらすぐに歯磨きをすることをお勧めします。
そうすれば、歯と歯の間もきれいになりますし、
歯にくっついたカスまできれいに取れて口の中が清潔になります。
ただ、すでに炎症のある場合は、
歯茎にふれると痛みがでるので注意して磨きます。
またこのような場合は、無理をせず綿棒を使います。
綿棒で歯にくっついたカスをきれいに取り除きます。
ガーゼを使ってもいいですね。
痛みを伴っていることが多いこと、またHIV感染との区別が不可欠となります。
このような場合は歯科医に行くことをお勧めします。
最後に
歯科医に行くと、急性症状を緩和させるための抗生剤や鎮痛薬の服用を言われます。
急性症状を緩和した後に、具体的な歯周治療が始まります。
原因が良くわかっていないため、
予防というと口の中をきれいにするしかありません。
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