慢性の腰痛・関節痛は、「年だから」「職業病だから」と、
あきらめていませんか?
病院に行っても原因が不明だったり、加齢のせいだったりと言われる場合は、
漢方で痛みを軽くすることが出来るかもしれません。
「年のせいだ」とあきらめないで
初めて聞く方も多いかもしれませんが、
漢方では、体の中の経絡が「気・血・水の通り道」で、
腰や関節などの各器官はもちろん、体内の隅々まで血管のように網羅し、
全身に気血水を巡らす役目をしていると考えられています。
経絡が皮膚表面にあらわれたものが鍼灸で使う「ツボ(経穴)」になります。
経絡は他にも体の表面から風邪などの病気が侵入する時の通り道でもあり、
風邪のひきはじめに身体の節々が痛くなってこわばるのも、
病気が体内に侵入する時に経絡を通り関節などに
気血水の滞りが出るためと言われています。
この経絡が、長い間の生活習慣によって、身体の冷えが慢性的になったり、
体内に老廃物を溜めこんだりしたことで、
腰や関節に影響が出た結果が腰痛や関節痛です。
腰や関節痛は、骨と骨の境目に動きを滑らかにする
クッションのようなゼリー状の関節液に覆われていますが、
この関節液が少なくなったり異常をおこしたりすると、
痛みが強くなって現れてきます。
腰や関節の痛みを普段より感じる時は、体の中で気血水の滞りがあり、
それを生活養生や鍼灸、マッサージなどで取り除くことでラクになってきます。
関節液をスムーズにするために
関節液をスムーズにし痛みの原因を取り除くために、
よくコンドロイチンやコラーゲンなどの健康食品や
サプリメントを飲まれる方も多いようですが、
もっと簡単で安いのは、「ゼラチン」です。
ゼリーなどを固めるのに使われるゼラチンですが、
動物性のコラーゲンに熱を加えて抽出したものを板状や粉末にしたもので、
その物自体には味が無く、いろいろな飲み物や料理に使うことが出来ます。
粉末タイプのものを、コーヒーや紅茶に溶かして飲んだり、
お米を炊くときに炊飯器に一緒に入れたりすると、
知らず知らずにコラーゲンの補給が出来ます。
また、薬膳の世界では、鶏手羽やスペアリブのような骨や皮のついた肉類が
皮膚の乾燥や関節痛、腰痛予防に適しているアンチエイジング食材と
言われており、スープや煮物などに非常によく使われ、
中国の女帝、西太后などが好んで食べていました。
加齢により痛みが強くなりやすい方は、腎という腎臓のような働きを補う
「黒色」の食品(黒豆、きのこ、海藻、胡桃など)と併用し、
下半身を特に冷やさないようにすることも肝心です。
最後に
食事で血を増やし、軽い運動や散歩などで気の巡りを改善し、
ゼラチンなどの食品で関節液を潤すことで、
全身のバランスが整い、関節痛や腰痛を予防するのに役立ちます。
毎日の小さな積み重ねで、痛みをやわらげるような生活をしていきましょう。
コメントを投稿するにはログインしてください。