桃は、バラ科サクラ属。もちろんあの甘い桃の木です。
美味しい実もいいのですが、桃の葉には肌に良い成分がいっぱいです。
江戸時代には、お風呂の中に入れて桃薬湯として庶民に親しまれていたといいます。
桃の葉には、消炎作用と新陳代謝を促すタンニンが多く含まれています。
そのためさまざまな皮膚のトラブルに効果を発揮します。
湿疹やあせも、日焼けにも効果
桃の葉に含まれるタンニンは、皮膚の消炎作用があります。
肌荒れや湿疹、さらには日焼けしてしまった時の赤味やほてり感を
抑えるなどさまざまな皮膚トラブルに効果を発揮します。
また、エルムシンという成分が肌の角質を分解するので、
しっとりすべすべの美肌効果も期待できます。
また桃の葉茶には、オレイン酸が含まれているため整腸作用があり、
便秘解消にも効果があります。
桃の葉茶はアミダグリンなどの働きによって殺菌作用が強く、
ガン予防にもなると考えられています。
また、婦人科系の病気予防にも効果があり、生理痛や生理不順の解消、
更年期障害の緩和などにも効果があります。
ただし市販の桃の葉茶の中には、香りをよくするため
白桃花が使用されていることがあります。
この桃の花には緩下作用や子宮の収縮作用があるため、
妊娠中の女性が服用する場合は十分注意する必要があります。
桃の葉風呂を楽しもう
桃の葉には、殺菌作用や肌の鎮静作用があるため、
古くから「ゆず湯」「しょうぶ湯」とともに入浴剤として親しまれてきました。
夏のムシムシと暑い日に湿疹やあせもが出たら
桃の葉風呂を試してみてはいかがでしょう。
まず桃の茶葉を煮出します。桃の葉約30グラムに対して
1リットルの水で15分~20分煮出します。
この時に桃の茶葉を布袋などに入れておけばあとの始末が楽になります。
煮出し終わったら布袋ごと浴槽に入れます。
この布袋は入浴中に揉むと成分がより強く出ます。
フケ症で悩んでいる人は、この桃の葉を煎じたお湯で髪の毛を洗えば、
頭皮の炎症が抑えられてフケが治まるそうなのでぜひ一度試してみてください。
お風呂から上がる時は、シャワーで桃の葉エキスを落とします。
体についたままだと人によっては、湿疹などがひどくなる場合があります。
また、桃の葉茶を入れた残り湯は、
衣類に薬草の色が移る危険性があるので洗濯などに使わないほうがいいでしょう。
最後に
これだけいろいろな薬効成分のある桃の葉ですが、
ひとつ注意してもらいたい点があります。
それは桃農園がそばにあるからといって、
その葉を摘んできてお茶にしてはいけないということです。
なぜなら果樹として栽培されている桃の木には必ず農薬が使われているからです。
害虫から実を守るため必要の農薬ですが、
茶葉には相当な農薬が付着していることが考えられます。
観賞用や無農薬の桃の木から葉を採取するか、
茶葉として売られているものを飲むようにしましょう。
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