前回からの続きです。
前回までの記事はこちら。
結局その食べ物は体に良い?悪い?どっちなの?
自分の体質を知ろう!~漢方医学では2種類に分類~
前回までの内容をまとめると、
「陽性体質の人」は「陰性の食べ物」を摂ろう。
「陰性体質の人」は「陽性の食べ物」を摂ろう。
このように自身の体質と逆の食べ物を摂ると病気になりにくい体質になる。
という漢方医学の考えをご紹介しました。
今回は、
「じゃあ具体的に何を食べればいいの?」
「食べ物選びの基準は?」
という点について話を進めていきます。
体に合う食べ物を選ぶ基準は?
「おいしい!」は体に合う食べ物
「今日はこれが食べたい!」と思うことってあります。
そしてそれは、体が欲しているからそう感じるのでしょう。
私の場合、風邪の引きはじめにはカレーが食べたくなります。
これは、カレーのスパイスが体を温めてくれるからでしょう。
また、風邪にかかった人に葛根湯を飲ませると、
「おいしい」と言う人がいるそうです。
でも、風邪が治ってから同じ葛根湯を飲ませると
「苦い!まずい!」となるようです。
漢方を処方するときにもこの「おいしい」と感じる直感が使われています。
通常、更年期症状などへの漢方の処方は、
・体力のない色白でぽっちゃりの方には◯◯
・体力が溢れ出ている赤ら顔の人には△△
というように問診や指針ですぐに適切な漢方がわかるそうです。
まれにわからない人や決めかねる人がいた場合には、
それぞれの漢方を本人に舐めてもらい、「おいしい」と感じるものに決める
方法をとるそうです。
どうやら、体が必要としているものをおいしいと感じるように
人の体はできているのですね。
もちろん、体をだまして良くないものでも
「おいしい」と感じてしまうこともあると思いますが、
基本的には、必要としているものをおいしいと感じます。
以前の記事で紹介したとおり、
人の体質はその日の気持ちの状態や活動内容によって
体が冷えていることもあれば、
熱を持っていることもあります。
「食べたい」と本能で感じるものが
「そのときの自分に合う食べ物」と言えます。
色で区別する食材の特徴
赤や黒色の食材は、温める効果が高い陽性の食べ物(陽性の食材)
白や青色の食材は、体を冷やす食べ物(陰性の食材)
体を温めも冷やしもしない「間性の食べ物」は、
黄色が多いようです。
寒い地域/暑い地域の食べ物
気温の高い地域の食べ物は暑さ対策として体を冷やす食べ物を自然と選んでいます。
気温の低い地域の食べ物はその逆。体を温める食べ物を選んでいます。
ですから、
陽性体質の人は気温の高い地域の食べ物、
陰性体質の人は気温の低い地域の食べ物
というのが基準になります。
準備の都合もあるので食事をいつも直観に頼って
決めることはできません。
また、家族に直感で食べたい物を聞いてから準備するのも大変です。
水分量の多い食材
水分は、体を冷やします。
ですので、スイカやパイナップルなどは陰性体質の人は
食べ過ぎないように注意しましょう。
水分量の少ない根菜類(ゴボウや人参)は水分量が少なくて
体を温めてくれます。
肉・卵・魚介類
肉や卵、魚介類は、体を温める陽性の食べ物です。
体を冷やす食べ物を温める食べ物に変えよう
加工することで、体を冷やす食べ物を
温める食べ物に変える事ができます。
その方法は、熱や塩、圧力をかけることです。
牛乳を発酵させることで チーズになる。
緑茶を発酵させることで、紅茶になる。
大根に塩と圧力を加えることでたくあんになる。
米に塩と圧力を加えることでおにぎりになる。
といった感じです。
私はこれらを食べ物選びの基準にしています。
次回以降の記事では、各食材が「陽性」と「陰性」そして「間性」の
どれに当てはまるのかご紹介します。
まとめ
・「食べたい!」という本能から来る直観を大切に
・それが体がそのタイミングで欲している食べ物
<参考書籍>
『「あなたの体」にいい食べ物悪い食べ物』(三笠書房、石原結實)