これでわかる!漢方医学 第五回 ~「気・血・水」とは~

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「漢方医学」についてわかりやすく解説をしていきたいと思います。

第五回目の今回は、漢方医学の「気・血・水」について

みていきましょう。

現代の医療では西洋医学が主流ですが、

西洋医学では「検査結果」をもとに

それが正常か正常でないかという観点

健康なのか、何かの病気があるのかを判断します。

一方、漢方医学では、陰陽などのバランスや、

気・血・水」などのバランスをみて判断します。

「気・血・水」は互いに影響しあってバランスをとっており、

大切な人間の生命活動のもとです。

これらに乱れが生じてしまった場合に、

病気になると考えられています。

あまりなじみのない言葉だと思いますので、

わかりやすいように西洋医学的に表現しますと、

「気・血・水」「神経・内分泌・免疫」などに

当てはめて考えることもできます。

気とは

ではまず、「気」はどのようなものか見てみましょう。

「気」は「血」や「水」を体全体に運ぶ役割をしています。

西洋医学的にいう、「自律神経」やそれらにかかわる

器官、臓器などにもかかわりが深く、

全身をくまなく巡っているいわば「エネルギー」

のようなものと考えられています。

自律神経には、交感神経副交感神経

などがありますが、体中のさまざまな

機能などを調節しています。

消化吸収なども「気」が調節していると考えられています。

「気・血・水」の三つの中でも「気」は特に重要なもので、

正常な生命活動を保つために活躍してくれています。

「気」が乱れると、気が逆流してしまったり、

気が滞ったり、気力がなくなってしまう状態に

なることがありますので注意が必要です。

血とは

「血」と聞くと、単なる「血液」だけを

想像する方も多いかと思いますが、

「血液」だけを表すものではありません。

「血」は体を循環し、体中に栄養を運び、

老廃物を流す役割があり、そのほかにも

ホルモンの分泌の調整や、体内全体の環境を

整えるような役割も担っています。

西洋医学的には、「内分泌」と表現されるような、

血液やホルモンなどの「体液」のようなものです。

水とは

「水」は体にうるおいを与えます。

また、外部からのウィルスや細菌類などから

体を防御するような免疫系の働きをしてくれます。

リンパ液なども「水」の一部です。

皮膚や粘膜を丈夫にするような役割も担っています。

この三つ、「気・血・水」バランスがよいとき

健康な状態ということになります。

理想的な健康状態のことを「中庸(ちゅうよう)」といいます。

西洋医学では、検査結果が異状なしであれば

何かの「病気」とは診断されないことが多いですが、

漢方医学では、これらの「気・血・水」に

ひとつでも異常や乱れがあれば

「未病(みびょう)」の状態と考えられます。

「未病」とは、まだ病気にまでは至っていないけれど、

調子を崩してしまい、体のバランスが悪くなってしまうと、

「病気」になってしまいます。

「未病」はその前段階になりますので

普段から体のバランスを良くし、

病気になってしまう前の「未病」の状態で

調子をととのえられるように気を付けたいものですね。

次回は「寒熱」についてみていきたいと思います。

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